観劇する。。感激する。。ってなんだろう!!
2001/12/04

 東京って本当にすごいですね。何をいまさら!!そうなんですよ。やっぱりすごい文化情報の巣窟です。
 11月は、平たく言うと文化の秋だし。合間をぬって文化にたくさん触れました。

   11月は本当はバリ島にリピーターする予定でした。。でも今回は見送って。
まず、映画で有名な嘆きの天使の劇団昂の公演をみました。
 嘆きの天使と言えば、あの美しい足で有名なデートリッヒの主演映画です。原作は「ラート教授」トーマスマンのお兄さんの ハインリッヒ マンの作品です。出版当時なかなか恵まれなかったようです。
 ああ!なんと哀しい映画だったでしょう。老教授ラート先生が、ローラに夢中になっていく。映画では、あの大柄な教授の苦痛の表情が目に焼き付いています。映画のタイトルはドイツ名では「嘆き」ではなくて「青い天使」というものだったとおもいます。嘆きの天使とはうまい表現ですよね、私はこの昂という劇団が大好きです。千石に300人劇場をもっている劇団です。
千代田線の千石の出口をでると、歩いて1分。住宅街の中に劇場があります。向いにはすこしお洒落な輸入雑貨やさんがあって。
 芝居が、皆さんの生活の中にある。というかんじ。建物は30年たっているそうで、地下のコーヒショップなんで、何となくふるくさーーい、でもそれが大好きです、銀パリにあったあの感じ。コーヒカップが白くてふちが厚いの。
 この劇団には創立当初からの男優さん、女優さんがタイトルロール(主役)を勤めることがおおいんです、その題材の選び方もすごくすきなんです。今回のラート教授もすばらしかった、映画の教授よりもっとスリムな教授、生真面目な皮の鞄と、しっかりした帽子をかぶって。
 学生にシェークスピアの講議をしています。ところが、その学生達は、町の芝居小屋にきている、旅芝居一座の看板女優に首ったけです。少々はすっぱなその歌声や姿に「これぞ真実の芸術」と教授にたてをつきます。
 人の心を動かすもの、、それは学問ではないということでしょう。ラ−ト教授は芝居小屋に日参する学生達を現場で押さえようと、乗り込む訳です。
 そこでミイラとりがミイラになる、いままで自分が大事にしてきた価値観など捨てても悔いなし。そこから人間の悲劇、、そして 愛情にまつわる罠。
 その年老いた背中が、ローラのプロマイドを売り歩く。立場かわれば、教養や地位など無意味です。
 最後には、教鞭をとっていた町で、白塗りをしてピエロを演じるわけです。
あの、、あの優秀な ラート教授が、ピエロとしてもどってくる、その姿の哀れさを見に山のような観客が押し寄せる。その人々の歓声を楽屋で聞きながら、身もすくむ思いでいるラート教授の白塗りの顔は、死人のようであり、その泣き笑いの顔は本当に胸迫りました。  あああ。

   暖かい昼間、こうして、現実と違う世界の物語の中に入って「人間」を観る。そして感激する。そう、感激。
 面にでると、日ざしは小春日より。地下鉄の中の人は、忙しそうです。私もまたいろいろな事を考えながら、地下鉄の自動改札にカードを入れて、切符を買う時間を節約する訳です。
 数日してこの劇団昂に連絡をしました。これからお芝居をしたいという子供達の為にワークショップをお願いできませんか?そして300人劇場を見せてもらえませんか?
 そして出かけてきました、やっぱり芝居大好きな、宮崎出身のおじさまが、嬉しそうに劇場の事、養成所のこと、説明してくれました。
 人間がつくるから、舞台はすばらしい、またそう思いました。そして、大切にていねいにしないと壊れちゃうんですよね。
 この間、あるの子のレッスンをしていたとき、この日は、すごくなんだかこの子とおはなしがしたくてはなしていました、子といっても、この彼女はすごく優秀です。数学なんて学年一番。点数がとれるというだけじゃなくて思考回路がすごい。私が8年間たずさわらせていただいている団体にはそういう子がおおい。また他の子には、全国の作文コンクールに入賞した子もいる。この子は 私のCDの「私の孤独」をきいて「なけるね!」ってメールをくれたこ。
そうそういう優秀な子は、孤独。。。
 その子たちとお話しすると本当に夢中ではなしてしまいます。その子たちが、彼女たちの中でのベストセラーを教えてくれたりします。もちろん、千と千尋やハーリーポッターは当たり前だけれど、アミと小さな宇宙人。この話をしてくれました。地球人はまだまだ野蛮で愛の水準が文明の水準に達していない。わああおおおお。と思いました。
 わおおおおです。まったく。。感激。当然、羽田について浜松町につくなり、「ダン」駅ビルの本屋さんで山のように本を買います。もちろんその中にはいっています。
 加茂で「人」に接して、浜松町で、抱える程本を買う。これは私のワクワク度最高レベルのこと。。感激!!

 この間、三軒茶屋のシアタートラムにいった。。確かにトラム 都電の駅に直結。すごく面白い構造だったけれど、あの感じは新国立劇場と似てる。いや、トラムが似てると言うべきかも。
 すご〜〜く、難しい台詞劇をみた、「コペンハーゲン」物理学者のはなし。
江守徹さんたち三人だけ。
 すごく難しくて、もっともっとえわかりたいから。。って。一生懸命観た。
 ものがそのに存在していると言うことを説明する方法。それは、人間が自分では自分がそのに存在しているということが、見えないということ。人からみて存在してるから自分でもそうかとわかるということ。
 速度は目に見えない。私の高校では、数学は数3まで必修だった。物理も科学も生物も2までとった。でも、今その概念がなにものこっていない、大事なのは数式を覚えることじゃない、ああ、おもしろそうだ、でも概念が頭に、心にはいらない、うううんわかんない、だから知りたいとおもう。
 それはファックスってものが出始めたときに、それが何なのか分かりたいとおもうとおなじ、カップラーメンが出来たときにそれは何か。。って考えたとおなじ。
 分かろうとしてもわかんない。
 でも。私の中の脳がニコニコしたかんじ。
 後味がすごくいいかんじ。すばらしい照明。照明がうたっていた。

 その間に、バリダンスにもいってみました。ぽかぽかの日曜日。
バリ島でみたあの踊りは相当なものだ。。と。いってみて本当にびっくり。
11月にリピーターしたら、是非習いにいきたかったし。でもこれはおくが深い。
 はなまきの踊り。お花を蒔く。これもバリのあの空気をしらないとわかんないかも。
 私はすごくひかれる。。初心者コースから近い将来挑戦するぞおお。

 我らが、ラメールのホールでこんなすばらしいものがきけたなんて!これはスエーデン放送合唱団。その、現代音楽の合唱曲には大感激!!現代音楽も新しい概念に入っていくこと。
 美しいか、素敵か。。それは体できけばいい。
 以前、東急文化村の公演で現代音楽作曲家スティーヴライヒの音楽会にいったとき感じた、なにか。。また感じた
 この音楽会はあんまりポスターが素敵なのでいってみた。そしてあつまっていた観客があんまりかっこいい素敵な若者ばかりでびっくりした。(私もはいっていたんだなあ)
そして、加茂町ラメールでこのセンスがひろがった。わおおおお。
 そこに聞こえてくるのは、バリ島の風や波の音だったりした。。声なのに。。
   また出合いがあった。。感激!!

 声。。その人が一番良く分かるもの。肉体も。だから面白くて仕方がない。
声は、歌は、その人の感情の図書館かもしれない。
 受け取り手が、その感情を受け取れなければ聞こえてこない。その音を開けない。

 そして、体の方から変えていくと声もかわる、これは本当に実感していること。
具体的に言えば、骸骨が筋肉とはなれだすと本当に違うものが見えてくる。

 そうそう、シルヴィ ギエムに逢った。もちろん、私は客席の一人。でも、逢った。っておもえた、このダンサーはすばらしい。やっぱりすばらしい、なんと言ってもチャーミング。神様からこの上なく素敵な肉体を授かっているのもちろんのこと、ギエムさんの心がとてもにこにこしているから、お客さんが幸せになった。
 キューブのソロダンス。このテイスト。パリでみたコンテンポラリーダンス。そしてドイツのピナバウシュ舞踊。すばらしい肉体のかもし出すダンスパフォーマンスが、伝わる。
 そう、彼女から光がでて、波動でつたわる。
 感激、、すごーーい感激!!

 アミと小さな宇宙人は、そういうこと一杯言葉にしてくれる。すごい!

 ううむ、これからそうとう楽しくわくわくしそうな予感。。


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